南国由来。
- Akihiko Morita
- 2017年7月13日
- 読了時間: 2分
親父が鹿児島県・徳之島出身なので、僕の血には南国が半分流れています。
4〜5歳の時に、大阪からフェリーに乗って6人家族で「帰省」し、一ヶ月、鹿児島・徳之島・奄美大島ツアーの記憶。
船酔い・台風・桜島・芥子高菜・無数の星空・エメラルドグリーン・くらげに刺された痛み・船酔い・
田植え・ヒル・豚舎・便所の蚊・喜界島の景色・船酔い・親父の8ミリカメラに静止する親戚・
五右衛門風呂・船酔い・・・断片的な記憶。
15歳のころ公開された映画、「太陽の子〜てだのふあ」を劇場で観て号泣したこと思い出し。
これ灰谷健次郎さんの原作。テーマは沖縄と差別。
僕にとって例えば、盆や正月で会う、鹿児島や徳之島の親戚たちの陽気だけどどこか違う感じ。
背が低くて、むっくりしてて、肌が焼けてて眉毛が濃くて黒目が大きい。三線の音色、口笛、そしてなにより、
方言を喋られた時の異国感。まったく理解不能でいて、何だか羨ましいような。
改修終えた京橋のフィルムセンターで、見逃していた「ナビィの恋」(1999)をスクリーンで拝見しました。
めちゃくちゃ良かった〜。心地よい90分でした。
個人的には、西田尚美さんのフェロモンたまらなかったのですが、公開当時、僕は同じくフェロモン満載の永作博美さんと仕事をしてて、
彼女が一押しだったこの映画を未見だったのに、観たフリをして「いいよね〜」なんて適当に会話してたことを思い出し反省。
THE BOOMの宮沢くんが「島唄」出したのが92年ごろ。
当時スペースシャワーTVに居た僕は、沖縄サウンドに対するスタッフからの理解の無い発言(それは仕方がないこととして)を憶えていて。
BEGINもこのころデビューしてコツコツやってたこと見てたし、つまり何が言いたいのかと言うと、
70年代に沖縄が本土返還されてもなお、僕や廻りが感じていた違和感、異国感を、
音楽や映画・映像の力で取り除いてきたのではないかな?と感じるのです。
「ナビィの恋」は、まさにその先駆者的作品だと。
言わずもがな、例えば「2001年宇宙の旅」「ゴッドファーザー」「ブレードランナー」「マトリックス」、作っている製作者はきっと、
意識していなかったと思うけれど、その時代に無くてはならないアイコンになっていたこと。
そんな作品を作りたいな〜。
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