top of page

賞味期限。

  • 執筆者の写真: Akihiko Morita
    Akihiko Morita
  • 2017年3月30日
  • 読了時間: 2分

昨年今年も、古い日本映画ばっかり観ております。

公開当時ヒットしたり、評価されたりしていても、今観ればとんでもなくお粗末だったり、

たとえ巨匠と呼ばれている大先輩監督スタッフでも、単純に合成や編集や音響などが現在とは比べられなかったり、

フィルム上映がほとんどなのでコマ落ちや音のつなぎ目の雑音、「仁義なき戦い」なんかは同録の台詞の裏で、

カメラが廻る音があったりなかったりとか、今にすれば自主映画でもしないような雑さ。 

役者の芝居も、やたら仕草が感情的で分かりやすかったり、 台詞廻しにスターの風格〜みたいなもの含みすぎてたり。

メロドラマがコメディに見えたり、コメディが猿芝居に見えたり、サスペンスがコントに見えたり・・・

なアホなカネ返せ〜とか突っ込みながらでも、その時代の熱を感じ、風景や衣装や言葉遣いを楽しんだりもしています。

昨夜観た2本はおよそ50年前の作品ですが、浅丘ルリ子も内藤洋子もエロくて良いし。

カラーもモノクロも関係なく、美術や色彩も良く。構成お話も良いのだけれども、

正直、賞味期限は切れている印象(大先輩たちには申し訳ないけれど)しました。

関係ないけど、僕が20年前に作ったMVが最近youtubeにアップされ再会しましたが、

正直やめて〜と顔が熱くなります。多分10年くらいは持ちこたえたかもしれんけど、やっぱり全然、期限切れてます。

しかし、先のブログでも書きましたが、一連を観た中で、黒澤明「用心棒」だけは別格だった印象。

色褪せないとはこうゆうことか、というか、同じスタッフ・キャストでも、黒澤組になるとこうなのね?という感じ。

カメラの名匠・宮川一夫も、同時代の他の監督作品とかと比べて、明らかにレベル高い仕事してる感じするし。

(それがクロサワのパワーなんですね、きっと!)

昨年、デジタルリマスターしたチャップリンの「モダンタイムス」(1936・S11年)を劇場で観た時も凄かったのですが、

チャップリンも、まったく劣化してない!

笑える泣ける、衣装やセットや仕草に時代を超えた普遍性がある。賞味期限無限大ですよこの人!

どうせ作るなら、使い捨てではなく、繰り返し観られるような作品を、作ろう残そう!

それが使命と信じよう!

20代テレビ屋のころ、作品思想を持つことに対して、よく先輩に怒られ諭されたことを思い出しました。

でもその意識は今もって全然変わりません。

偉そうに、何んにも言える立場ではないのですが、そこはこだわって生き抜きたいです。


 
 
 

Comments


Anchor 10
bottom of page